医療安全のための臨床コミュニケーション実習研修2014冬季 ― リスクコミュニケーション実習 (第6回) − コミュニケーション・エラーを防ぐ能力開発 会期 2014年1月10日(金)〜12日(日) 会場 東京大学医学部本郷キャンパス (1日の定数150名) 主催 国際医療リスクマネージメント学会 |
プログラム
趣旨: 本教育プログラムは、高度な医療安全活動のために必要となる、医療者と患者・遺族ないし医療従事者間の臨床コミュニケーションに関する最新の技術習得を与えるものです。
参加者には受講証明書を発行いたします。
受講対象者: 学会員、医科医療安全管理者、医療対話推進者、歯科医療安全管理者、リスクマネージャー、医薬品安全管理者、医療機器安全管理者、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、歯科衛生士、臨床工学技士、放射線技師、臨床検査技師、法関係者、医療事務関係者、医療産業界関係者、学生、市民、その他
(第1日目) 2014年1月10日(金) 午前9時30分〜午後5時
東京大学医学部2号館本館1階講堂
(医療事故における臨床コミュニケーションの問題点)
受付開始 午前8時
午前9時 開 会
午前9時〜午前9時30分 全体ガイダンス 荒木 登茂子 日本医療安全学会理事、元九州大学医療コミュニケーション分野教授
午前9時30分〜午前10時30分 (講義1) 医療現場における臨床コミュニケーションの重要性
荒木登茂子 日本医療安全学会理事、元九州大学医療コミュニケーション分野教授
(内容)
臨床場面での事例を取り上げて、医療安全の根本原因としてのコミュニケーションの重要性について講義する。
午前10時30分〜午前10時40分 休 憩
午前10時40分〜午前12時 (演習1:) 医療現場でのコミュニケーションを円滑に行う方策
荒木 登茂子 日本医療安全学会理事、元九州大学医療コミュニケーション分野教授
(内容) コミュニケーションのズレが患者の安全を脅かした事例の分析を通じて、患者と医療者間、医療チーム間の望ましいコミュニケーションのあり方や、双方向のコミュニケーションの基礎となる患者やスタッフの心理の理解(言語的・非言語的両面)の必要性について講義。
演習:患者やスタッフの心理の理解を深めるための非言語的情報の読み取り方
午前12時〜午後1時 昼食
午後1時〜午後2時40分 (講義2) 納得いく医療を目指して:患者・医療者間の葛藤への対処
松村 由美 京大病院医療安全管理室室長、日本医療安全学会理事
(内容) 医療現場では患者と医療者間の葛藤や対立が生じることが多い。それを解消するための支援について講義
午後2時40分〜午後3時 休 憩
午後3時〜午後4時10分 (講義3) チーム医療実践のための臨床コミュニケーション
中島 勧 東大病院医療安全対策センター・センター長、日本医療安全学会理事
(内容) チーム医療を進めるための望ましいチーム内コミュニケーションや良好な職場風土の醸成について講義
午後4時10分〜午後5時
(演習ガイダンス) 医療安全のためのチームメンバーの状況モニター
荒木 登茂子 日本医療安全学会理事、元九州大学医療コミュニケーション分野教授
(内容)医療の安全のためのチーム構成員の心身の状況のチェック
自己管理チェックリスト:うつ・不安・気分などのチェックの実施
課題:チェックリストなどをもとに自己の安定度をまとめる。
午後5時 第1日目閉会
(第2日目) 2014年1月11日(土) 午前9時30分〜午後5時
東京大学医学部医学教育研究棟13階第6、7セミナー室
(正確なコミュニケーション能力に向けて)
入室開始 午前8時30
午前9時〜午前12時 (質疑応答および休憩15分を含む)
(演習2) 医療チームメンバーの心身の安定の確保の重要性とメンバー相互の状況モニター
対立をうまく処理し、解決するための建設的な取り組み:適切な自己表現・DESC
荒木 登茂子 日本医療安全学会理事、元九州大学医療コミュニケーション分野教授
(内容)
講義:チームメンバーの安定を確保するための方策(ストレスコントロールスキルの概要を含む)
医療現場における対立や葛藤の処理や解決に至る建設的なコミュニケーションのあり方について
演習:自己管理チェックリスト:うつ・不安・気分などのチェックとストレスコントロールスキルの習得
: 対立や葛藤の解決に向けた適切な自己表現の実習
午前12時〜午後1時 昼食
午後1時〜午後4時 (質疑応答および休憩15分を含む)
(講義4) 医療事故を防ぐ臨床コミュニケーション(仮)
松尾 太加志 北九州大学副学長、心理学教授
(内容) 医療現場におけるコミュニケーション・エラーとエラー対策について講義 する。
午後4時〜午後4時10分 休 憩
午後4時10分〜午後5時
(演習ガイダンス) チームの安定に必要なメンバー自身の自己理解について
荒木 登茂子 日本医療安全学会理事、元九州大学医療コミュニケーション分野教授
(内容) 自己理解のためのPCエゴグラム(交流分析)の実施及び解説
午後5時 第2日目閉会
(第3日目) 2014年1月12日(日) 午前9時30分〜午後4時
東京大学医学部医学教育研究棟13階第6、7セミナー室
(臨床コミュニケーションのための交流分析)
入室開始 午前8時30分
午前9時〜午前12時 (質疑応答および休憩15分を含む) (講義5) 医療安全と交流分析 (仮) 江花 昭一 神奈川大学保健管理センター所長
(内容) 交流分析の概要についての講義。医療現場における、患者・医療者間、及び医療チーム間の望ましいコミュニケーションが医療事故や訴訟の予防につながることを具体的に解説。
午前12時〜午後1時 昼食
午後1時〜午後4時 (質疑応答および休憩15分を含む) (演習3) 医療安全のための交流分析の方法 (仮) 江花 昭一 神奈川大学保健管理センター所長
(内容) 各自のエゴグラムに基づいて、患者・家族と医療者間、医療チーム間の適切なコミュニケーションのあり方についてのグループワークを行う。
ファシリテーター 荒木登茂子
午後4時〜午後5時 研修会全体のまとめと質疑応答 司会・進行 荒木 登茂子 日本医療安全学会理事、元九州大学医療コミュニケーション分野教授
午後5時 全体閉会
(講師略歴) 講演順
荒木 登茂子: 九大医学部前教授(医療コミュニケーション)、名古屋大臨床心理卒、日本医療安全学会理事
松村 由美: 京大病院医療安全管理室長、京大医卒、日本医療安全学会理事、国際医療リスクマネージメント学会評議員
中島 勧: 東大病院医療安全対策センター長、東大医卒、日本医療安全学会理事、国際医療リスクマネージメント学会評議員
松尾 太加志: 北九州大学副学長、九州大学心理卒
江花 昭一: 神奈川大学保健管理センター長、東北大学医卒
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