医薬品安全管理研修会2015 (第10回)
(日本語社会人教育プログラム)
-- 医薬品安全管理の新たな課題 --
2007年度から厚生労働省では全国の医療機関と調剤薬局において、医薬品安全管理の更なる向上を目指し、医薬品安全管理者制度や医薬品安全管理研修など様々な新らたな対策を導入しました。これに伴い、学会としては全国の病院と薬局にとって参考となる資料を提供する機会の必要性を認め、「医療技術安全教育セミナー」の中に「医薬品安全管理研修会」を設置し、沖縄から北海道に至る多数の参加者により満席となりました。
厚生労働省による年2回開催が指定される研修会に対して、本学会では2連続日での開催に対応し、遠方からの参加者の便を図ります。
今年度の主テーマは医薬品安全管理の新たな課題としました。平成24年度の診療報酬改定において、「病棟薬剤業務実施加算」が新設され、多くの医療機関において病棟への薬剤師の常駐が進んできています。今回、病棟での医薬品安全管理の面から見た具体的な介入事例の紹介と看護師の視点から見た薬剤師配置の具体的な効果について紹介します。また厚労省により在宅医療の推進が提示され、今後薬局においても在宅への取り組みが進んでいきます。その中で医薬品安全管理に果たす薬剤師の役割と多職種との連携に関する今後の取り組みと問題点などについて、シンポジウムで討論します。
また、外来化学療法での治療が増加している現状を踏まえ、抗がん剤の環境汚染の防止策についての講義、新規C型肝炎治療薬の適正使用について専門分野の臨床医の先生から講義されます。さらに、現在注目されている臨床におけるリスクガバナンスの問題に関する基本について、わかりやすく講義します。
以上、本年度も過去にない全く斬新なプログラムであり、在宅医療での医薬品リスク管理を含めて、院内外の幅拾い医薬品事故の予防の向上に資するものです。
医薬品は世界的に日進月歩の競争の激しい重大な医療分野であり、医薬品の安全は世界的な関心事です。
2015年9月
主催者一同
酒井 亮二 国際予防医学リスクマネージメント連盟会長・理事長
清野 敏一 帝京平成大学薬学部教授、前東大病院前副剤部長
橋田 亨 神戸市立医療センター中央病院院長補佐、京大病院前副薬剤部部長
その他
|