医療安全教育セミナー2021(医療機関向け)
(日本語社会人教育プログラム)
「人が宝」は全ての人間活動の基本です。このため、国際医療リスクマネージメント学会(IARMM)では、2003年に教育・研究促進のための国際組織として世界健康リスクマネージメントセンターを東京に設立し、健康と安全における対策に関して、様々な社会人国際教育を国内外の方々を対象に国連大学や世界銀行で行ってきました。
2006年度以降に東京大学で開催してきた各種の医療安全教育プログラムは、医療安全担当者、医薬品安全担当者、医療機器安全担当者、歯科医療安全担当者、看護安全担当者といった個人を対象としてきました。これらの方々が医療機関内の多数の他の職員の教育に携わってきました。
しかしながら、医療機関の中には、安全担当者の人的資源の制約から、院内での医療安全教育が十分に行き届かないことが多々見受けられます。その結果、職員の医療安全に対する取り組みが不十分となっており、院内の医療安全文化の推進に甚大な支障をきたしています。
円滑な医療安全文化は院長を頂点とするすべての職員による全員野球、チーム全員参加型の医療安全推進活動によって達成され、特定の少人数が頑張ればよいという問題ではありません。
以上から今回、医療機関の職員を団体として一括して直接に教育する方式として、医療機関向けの社会人安全教育を展開することにしました。職員の多くの方が同じ安全教育を共有することにより、院内の安全活動が一層加速できます。
なお、院内に内在している医療安全文化への取り込み上の問題点は医療機関ごとに異なります。そのために、今回の研修会では全講演76題の中から必要に応じて医療機関ご自身が講演を選択する方式としました。
院内の多くの職員が医療安全に関するより多くの知識を得ることによって、仲間意識は強化され、その集団パワーによって医療安全文化が一層推進する、と確信する次第です。
2021年8月
酒井 亮二
国際医療リスクマネージメント学会(IARMM)会長・理事長
一般社団法人 医療安全推進機構 理事長
一般社団法人 日本医療安全学会名誉フェロー
主催者一同
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