国際フォーラム 「感染症の危機管理」
2007年11月17日(土)〜18日(日)
- 医療機関、行政、地域、企業の安全衛生対策
2002年にスイスで発足した国際予防医学リスクマネージメント連盟(iarmm)の会員は、現在、欧米ロシア・アジア・アフリカなど70カ国以上の国に分布し、様々な国際行政機関が加盟し、大学、行政、産業界からの会員により構成されています。iarmmでは毎年世界各地で国際会議が開催されています。その拠点は2006年1月に日本に移動し、日本ではその支部として日本予防医学リスクマネージメント学会(JSRMPM)があります。
世界学会iarmmの海外会員は2002年の発足当時から感染症のリスクマネージメントにも強い関心を寄せて、SARSに関する国際緊急電子会議を2003年に開催し、全世界から6千件以上のアクセスがありました。最近では、新型インフルエンザ(Avian
Flue)に関する国際会議の開催要求が高まっています。また、日本学会会員からも感染症の危機管理に関する学術討論会の開催要求が日増しに強まっています。
新型インフルエンザなど新興ウィルス感染症、エイズ、院内感染症、薬剤耐性菌、食品の感染症などに一端をみるように、21世紀は新たな難しい感染症の時代であることが、20世紀末から指摘されています。社会経済グローバル化の中で、感染症に関する十分な政策と対策はもはや1カ国だけでは達成できません。
今回の国際フォーラムは世界学会として最初に人と人が集まる感染症の国際会議です。予防的なリスクマネージメントの理念からすれば、新型インフルエンザ・ウィルスの突然変異により人-人感染で全世界にて数千万人の死者が出る大暴風雨の前に、リスクマネージメントと危機管理の戦略を世界が共有するには、2007年が最後の静けさかもしれません。
また、院内感染症が医療事故であるとの認識により、2005年9月の日本学会第3回総会では院内感染症の危機管理を東京大学で開催いただきました。今、この考え方は日本全国に共有され始めましたが、より高度な政策と対策の向上には国際的な討議が必要になっています。
世界での感染症リスク対策の向上の他に、日本独自の医療文化による感染症対策の問題も存在します。そこで、この国際フォーラムでは、英語による会場の他に、日本語による会場を用意しました。晩秋の2日間における世界の方々との意見交換が国内外の感染症に関するリスク戦略の向上に大いに資すれば幸甚です。
2007年3月
国際運営委員会
開催責任者: 酒井 亮二 (国際予防医学リスクマネージメント連盟理事長)
Jean L. Virelizier (パリ・バスツール研究所ウィルス免疫学教授)
Pat
A. Caplan (ロンドン大学リスク人類学教授)
Jeams E Banta (ジョージ・ワシントン大学地球保健学教授)
S. A. Wongkhomthong (バンコック病院副院長、前マヒドン大学ASEAN健康開発センター長)
V. K. Ilyin (ロシア科学アカデミー生物経済開発研究教授)
Leda Munoz Garcia (国立コスタリカ大学教授、前副学長)
Michael Oborne (OECDパリ本部、顧問)
Bruno Gottstein (チューリッヒ医科大学医動物学教授)
Rusli Bin Nordin (マレーシア理科大学副学部長)
田中 慶司 (結核研究所顧問、前厚生労働省健康局長)
松島 綱治 (東京大学大学院医学研究科分子予防医学分野教授)
玉城 英彦 (北海道大学大学院医学研究科国際保健学教授、元WHOジュネーブ本部疫学部課長)
|